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ダンヒル“クラシシズムの破壊” 2020年春夏コレクション

ダンヒル 2020年春夏コレクション、官能的かつ挑戦的な方法でクラシシズムを打ち砕く

ダンヒル(dunhill) 2020年春夏コレクションが、フランス・パリで発表された。テーマは、“クラシシズムの破壊”。

英国×日本のカルチャーに再び目を向けて

前シーズンに続き、今季もダンヒルは、英国と日本両国のカルチャーへと目を向けた。80年代のカントリーなムードが漂う英国のカジュアルファッション、そして日本独特のクラシカルなボリュームを取り入れながら、自由なスピリットを宿すスタイリッシュなルックを披露していく。

素材でラグジュアリーなムードをとじこめて

ゆったりとしたジャケットにワイドパンツ。本来のフォーマルウェアとは一歩距離を置いたリラクシングなシルエットのワードローブが並ぶ中、そこに確かな気品を感じさせるのはラグジュアリーな素材使いだ。

ランウェイには、通常イブニングウェアで使用される滑らかな光沢を放つファブリックや、プレス&ウォッシュ加工のウールシルクを使用したシャツやジャケットがラインナップ。また風を纏うたびにふわりとなびくネイビーのポンチョは、0.4mmの極薄ダブルフェイス・レザーで仕立てたリュクスな一着となっている。

“和服”を連想させるジャケット

散見されたのは、日本の着物の合わせを彷彿させるジャケット。ネイビーのボトムスと合わせた淡いグレーのジャケットには、同じく特徴的な襟合わせを持つシャツを差し込んで。伝統的な要素を取り入れながらも、アシンメトリーなカッティングが施された裾、肘までロールアップしたスリーブと、ラフなムードでコンテポラリーな表情に仕上げているのが面白い。

ボトムスのレイヤードスタイルも

ボトムスのレイヤードスタイルも印象的だった。たっぷりとしたシルエットのスプリット・ヘム トラウザーズには、ハーフ丈のショーツをドッキング。スーツの着こなしに、本来あるはずのない官能的な要素が加わることで、これまでのクラシシズムを打ち砕いた、新しいニュアンスを生み出している。

破壊的なグラフィック

ひと際目を惹いたのが、日本人アーティスト・小林健太とタッグを組んだグラフィックプリント。歪みや曲線が交差する絵柄は、シルクコットンのシャツ、ペーパーナイロンのハット、バッグやシルクコットンのシャツ、ペーパーナイロンのハットなどに登場。ブラック、ネイビー、ベージュといったベーシックなカラーパレットを打ち壊すかのように時折現れては、観客に確かなインパクトをもたらしていた。